addiction to you~恋はココから始まる~
「眼が…気持ち悪い?」
さらに不思議がる。
「じゃあ、見てみなヨ」
鳳明は今まで一度も皆の前で外さなかった包帯を外した。
右目をゆっくりと開けると、赤い瞳が現れる。
「赤と黒だから気持ち悪がられたんダ♪」
明るく言う。
「全然、変じゃないですけどね。秋津の眼」
「えっ…」
それは、あの時緑に言われたのと同じ様な台詞。
だから思わず驚いてしまった。
「赤と黒の眼って綺麗ですよね。それに、このクラスには気持ち悪がる人がいませんよ」
姫の目は真剣だった。
その目はあの時と緑と全く同じモノ。
「そうだネ!でも、僕はもう包帯が無いと落ち着かないんだヨ」
長い間包帯を付けているうちに、それが当たり前になってしまっているから。