addiction to you~恋はココから始まる~


近くにいるのに緑が遠く感じた。


コレほど距離があったのだと初めて知った。


今まではステージの上にいる側。


今はステージの下で見る側。


ファン達はこんなに距離があるのにも関わらず自分の歌を聴いてくれていた。


改めて判ると自分がそんなにも想われていたのだと判った。


「桜」


突如、名前を呼ばれて我に返った。


そしてステージを見る。


すると、緑がこっちを見ていた。


緑が右手を徐々に上げていき、姫を指差した。


「しっかりと聴いてろよ」


そんな事をしたせいで、周りにいた人が皆姫の方を見ている。


それでも、姫の視界には4人しか入っていない。






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