虹色の想い
03年になる前。
02年の03学期。
進路を決める時期が
来てしまった。
「周は何処いくの?」
「えっと…」
返事に困っていた時
「コイツは…進学しないんだよな?」
芳樹はやって来た。
「そうなの?」
俺は静かに頷いた。
「俺は…家継ぐ為に
調理師専門学校目指す。沙紀は?」
「ケーキ屋さんだもんね。私は…管理栄養士目指したくて短大。」
進路の事で盛り上がる
02人の傍で…
俺は01人聞いているだけだった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り…
芳樹は自分の席へと
戻って行った。