美香
Ⅰ
目が覚めた。
身体を動かさないように、体温計をくわえる。ピピッピピッピピッ・・・。
三十六度八分。今日も高いままだ。
ベッドからそっと抜け出して、キッチンに行く。
素足にフローリングのひんやりとした感触が心地好い。
陽射しを遮るカーテンもそのままに冷蔵庫を開ける。
相変わらずバター、ジャム、マヨネーズ、缶ビール・・・。
美香は食料品を買い置くということが嫌いだ。
明日につながるという感じ、本当はそれを使うべきなのだといういつも縛られた感じが嫌なのだ。元々料理はあまり好きじゃない。
100%のグレープフルーツジュースをグラスに注いでコーヒーメーカーをセットする。
ベットに体を半分だけ戻してグラスを口に運ぶ。
グレープフルーツの苦味が、口いっぱいに広がるのを感じながら、
そっくり同じことが前にもあったと、美香は思い出す。
身体を動かさないように、体温計をくわえる。ピピッピピッピピッ・・・。
三十六度八分。今日も高いままだ。
ベッドからそっと抜け出して、キッチンに行く。
素足にフローリングのひんやりとした感触が心地好い。
陽射しを遮るカーテンもそのままに冷蔵庫を開ける。
相変わらずバター、ジャム、マヨネーズ、缶ビール・・・。
美香は食料品を買い置くということが嫌いだ。
明日につながるという感じ、本当はそれを使うべきなのだといういつも縛られた感じが嫌なのだ。元々料理はあまり好きじゃない。
100%のグレープフルーツジュースをグラスに注いでコーヒーメーカーをセットする。
ベットに体を半分だけ戻してグラスを口に運ぶ。
グレープフルーツの苦味が、口いっぱいに広がるのを感じながら、
そっくり同じことが前にもあったと、美香は思い出す。