はじまり
「なぁ……キスしていい?」
「はぁ?ダメに決まってるでしょ。大河が私の事を好きでも私は返事してないし付き合ってないから」

「じゃあ何で昨日は振り払ったりしなかったんだよ」
「そ、それは大河が勝手にした事でしょ。頭の中が真っ白になって反応が遅れただけ!!」

「ふーん…」
私、本当にどうしたんだろ…大河に振り回されてばっかり…。そのとき私の唇に何かが重なった。

「んーんっ………ハァ…ハァ…」

「隙アリ〜♪」
バチンッ。私の手が大河の頬に直撃した。

「いって………」

「さいってー」
私は勢いよく屋上を飛び出した。そこには後悔している自分もいた。不良男に手をあげて何かされるのではないかという不安…

私は亜稀と有紗の所へ行った。

「亜稀〜。有紗〜」

「どうしたの?何かあったの?」

「どうしよう…私勢いで大河を平手で叩いちゃった」
『ええー?マジ?』

「うん…目つけられたらどうしよう」

「そら大変やな…」
私はた大河と出会って良かった。そう思っている反面出会わなければ良かった。そう思っている自分がいた…


私は17年間恋なんてしたことなかった……だから恋の始まりを知らなかった。
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