はじまり
……誰かに呼ばれてる気がする……誰?
誰なの?

「……香…」

「春香!!」
目の前にいたのはお母さんと亜稀と有紗だった。

「ここは……何処?」

「病院よ。あなた学校の階段から落ちたのよ。無事で良かったぁ……」

「お母さん…」

「春香ぁ…良かったよぉ〜」

「春香…心配したんやで…」

「亜稀…有紗…」




でも私は何かを忘れている気がする…
思い出せない……頭が痛い…

「じゃぁお母さん戻るわね。また夕方に来るわね」

「うん…」
そう言ってお母さんが帰ったあと1人の男の子が入ってきた。

「春香!!大丈夫か?」

「……誰…ですか?」

場の空気は一転し静まりかえった。

「春香…あんた記憶が……」

「ウチらの事やママさんの事は覚えてるのに…何で大河君だけ……」

「…医者に聞きに行こう…」

『うん…』
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