コンビニラブ
朝、由衣が目を覚ますと、
伸治の姿はなかった。


「ウソでしょ〜!!」


上半身だけ飛び起き、頭を抱える由衣。

すると、

床に置き手紙が落ちているコトに気が付く。


『朝食を買ってきます。何を買ってきても文句ナシで、よろしく!8時53分。』


「やっちゃった〜。」


今、9時5分を過ぎたところ。


慌てて、昨日の脱け殻を片付け、シャワーまで浴びて出てきても、
まだ、伸治は戻らない。


「どこまで行ったんだ?」

髪を整えていると、やっと、オートロックのインターホンが鳴った。



「ごめんなさい!」

寝過ごしたことを誤ると、

ファーストフードのモーニングセットを手に、

「もっと、寝てたかったんじゃね?」

と、逆に気を使う伸治。


「俺もシャワー浴びたかったし、ついでに着替えもしてきたよ!近いって便利だな。」

そう言って部屋に入ると
モーニングを広げだす。


「今日も暑いぞ〜。どーするよ?」

「夜はバイトでしょ?」

「プールでも行くか?!近場なら大丈夫だよ!」



二人の距離が、急激に縮まっていったように思えた。
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