コンビニラブ
吉野がコンビニに買い物しに下りていった時…

いつかのように、マンションの前には由衣の姿があった。


「あれ?どしたの?」

「あ、こんばんわ。」


立ち上がって挨拶をする由衣に、

「なに?いないの?」

と尋ねると、

「何の反応もないんです。」

ちょっと心配そうに答える由衣。


「約束は?」

「してたんですけど、連絡がとれなくて…」

「…上がってみる?」

「あ、はい。」


吉野は鍵を取出し、オートロックを解除すると、
由衣と一緒にエレベーターに乗り込んだ。


「死んだように寝てるのか?」

吉野の言葉に

「伸ちゃんならアリそー。」

由衣は笑っていたが、

何度ブザーを押しても、もの音のしない様子に吉野は切り出した。


「いないな!今こっちに向かってるか、道が混んでるか…」

「あは、忘れちゃったんですよきっと!」

「ヒドイ彼氏だね。」

「あたしもイケなかったんです。バイトのシフトがギリギリまでハッキリしなかったから、曖昧で、ちゃんと伝わってなかったのかも。」

「バイト?」

「いつも伸ちゃんにおごらせちゃうし、どうせ伸ちゃん、忙しくてあんまり会えないから…」

「忙しいって?」

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