コンビニラブ
今晩の愛のメニューは、

ルゥを使わずに最初から作ったシチューに、ラザニアと生野菜サラダだった。


「へー!たいしたもんだね!」

「でしょ!?」

「うん。ちょっと意外だった。」

「食べて食べて!」


味だって、少し濃いめで、吉野好みのものだった。


「うん!うまい!」

「良かった〜!!」

「…なんかごめんね。俺で。」

「いいの!あの状態で独りで食べるんじゃ寂しすぎだから!」

「伸治くん、ほんとツイてなかったなぁ。」

「ま、また今度があるし!」

「…よく料理するの?」

「うん、まぁ、たまにね!」

「手作り料理食べるのなんて、いつ以来だろう?」

「一人暮らし長いの?」

「…もう、5年目かな。」

「そっか〜。じゃあもう、なんでも一人でデキちゃうね!」

「でもさ、やっぱり人恋しくなっちゃうんだよなぁ。」

「彼女は?」

「今はいない。」

「えー。ウソみた〜い。」

「こーやって、人が幸せなのを見てると…」

「なに?」

「ムカつく。」

「え?」

「だから、不幸そーな人のことが、ほっとけないんだ、俺。」

「…へー。」
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