コンビニラブ
由衣が聞いていよーがいまいが、

吉野は靴を履きながらつぶやいた。


「君がキスを拒否したことは、安心したよ。」



それから、1時間が経ったか経たないか…?

伸治が、慌ててやって来た頃、

由衣の部屋とキッチンには、
さっきまでの形跡は全くなくなっており、

何も知らない伸治は、

“人”という温もりを感じながら

由衣のベッドの中で、
朝、目を覚ますのだった。


数日後、

自分が並べ直す、店の棚の週刊誌に、
クルマを挟んで、夜景を眺め立つ二人の、写真と記事が載ってしまうこととも知らずに…
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