コンビニラブ
「だいたい、ホントに同情なのかな?…次の彼女とウマくいかなかった理由ってさ…アンちゃんのことが忘れられなかったからだったりして?」

「!」

「ま、あんなデッチアゲでも、なにかしら役にたつもんだな!」

「なにそれ?」

「さぁて、帰ろっと。」

「なーんか、」

「ん?」

「伸治くんでも、男心は分かるみたいな言い方!」

「…おやすみなさい!」



部屋を出た伸治は、
プラネタリウムを渡せたことと、
アンとアキラの“復縁するかも話”に
上機嫌で階段へと向かった。

そこで、

「お〜っ!」

エレベーターから出てきた吉野と出くわした。


「ども。」

「え?俺んとこ?」

「いや。アンちゃんにちょっと。」

「…こんな時間に?」

「あ、うん。ちょっと遅くなっちゃって。」

「…なんか、随分とラフな格好だね。」

「あぅ。慌てたから…」

「また、何かあった?」

「つか、ありそう…みたいな?」

「マジで?!」

「まだ、なんとも言えないか!本人から聞いて!」

「?いいの?」

「え?何がっすか?」

「え?…あ、なんでもない。」

「?…気になるなぁ。」


吉野は勘違いしていた。
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