コンビニラブ
そんなことがあった次の日、

伸治は由衣と買い物に出かけていた。


買い物と言っても、
近くのショッピングセンターだが、

もう、時期的に秋物の衣類が揃いはじめる中、

ファッションに、あまり拘りをもたない伸治は、
セール品の中から、
自分に合ったサイズと色を探していた。


一応、となりで由衣も見立ててはいるものの、
なんとなく、うわの空な様子…

そう、

由衣には、この後の計画があり、そのことで頭がイッパイだったのだ。


ソレというのも、

このあいだのリベンジ!


まずはこのあと、
下の階の食料品売場へ材料を買いに行き、
直ちに家に帰ったら、
愛情の込もった手料理で、伸治を持て成さそうというもの。

しかも、

バイトの時間に間に合うようにとことで、
それはもう、必死だった。


伸治がレジを済ませ、

「どーする?」

と、言ってきたタイミングで、

「今日はさ、あたしがなんか作るよ!」

“待ってました”と、由衣は答えた。


「え、作れんの?」

「なによぉ!失礼な!」

「だって、何が作れんの?」

「なんだって作るよぉ!何が良い?」

「…じゃあ、任せるよ。」

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