コンビニラブ
おもしろいほど、由衣の計算通りに事がはこばれていく。


そして、
由衣の先導で1階に下り立った。



もちろん、メニューは決まっている。


夏野菜イッパイの、挽肉を使った、ちょっと辛めのカレー、

題して“ベジキーマカレー”だ。



すべての買い物を済ませると、
レジ袋は伸治が持ち、
二人は由衣の家へと向かった。



「なんか手伝うよ。」

「いーよぉ。ほら、テレビでも見ててよ。」


追いやられた伸治はテーブルの前に座り、
まわりをキョロキョロと見渡した。


やはり、何となく落ち着かない。

と、その時、

棚の前に積み重なる雑誌を見つけ手にした。


表紙をめくると、
1ページ目に辿り着くまでに、
由衣の仕業とみられる、
他の雑誌から切り剥がした、
アキラのショット写真や記事が
何枚も挟んであった。


「ふっ。そんなにコイツが好きかぁ?」


その中の一枚をかざして、由衣に問いかける。


「えぇ?あ〜!嫉妬〜?」


振り返ってそう言うと、

「でも今は、伸ちゃんの方が好き〜!」

と、舌をペロっと出して見せる由衣。

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