コンビニラブ
「そんだけ?!」

「焦った?やっぱムカつく?」

「…気を付けろよ。アイツ女に飢えてるから、今。」

「妬いてるんだ〜!かわい〜!」

「ちょちょちょ!マジで!あちこちで声かけまくってるようなヤツだから!」

「は〜い!ご主人様!」


これを嫉妬というには、少し違うような気がするが、
なんだか、
危険な薫りを感じた伸治だった。



初めて食べる、由衣の手料理に、
初めて食べるベジキーマカレー。

この初めてコラボレーションが手伝い、

伸治の舌に、強烈にインパクトを与え、感動させていた。


「マジでウマイ!」

「ホント!良かった〜!あ、おかわりは?」

「あ、いい?」

「もちろん!」


大成功だった!


「洗い物は俺がするよ!」

「いーから、いーから!そんなのあとでやるから、ちょっと、マッタリしよ!」


この、食後の余った時間も含め、
由衣の、

“明日につながる今日の計画”

は、幕を閉じるのだった。


アキラの切り抜きは偶然だったにせよ、
あの、嫉妬作戦も計算の内だったのだろうか?


でも、
さすがに、吉野とのことは言えなかったようだ。
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