コンビニラブ
とは言ったものの…

伸治は考えていた。


「おー。何?」

そして、一人では答えが出せず、吉野の家をたずねていたのだ。


「なるほど。合鍵ね…」

「吉野くんは今までどーしてた?」

「俺、人を呼んだことすらないから。」

「…そっか。」

「あは、大丈夫だよ。どーせ他の階のヤツだって渡してるって!俺らは知ってるから警戒するけど、伸治くんは階も違うんだし。」


吉野は、アンの部屋の方を指さしながら言った。


「だよね!」

「ただ!」

「ん?ただ?」

「上には絶対、来させちゃマズいよね。」

「う、うん。ソレはないと思うけど。」

「念のためだよ!じゃないと…めんどーなことになるから…きっと。」

「ん。わかってる!」



こうして、
伸治と由衣は、鍵を交換しあうことになった。


「これで、いつでも会いに来れるね!」

「そーだな。」

「バイトの後でも、いつでも来て!」

「…基本的には俺が行くよ。夜中にウロウロ出歩くな!」

「も〜!心配性なんだから〜!」

「マジで!!」

「わかってるっよぅ。」

「よしっ。」


伸治は優しくて、純粋な男だった。
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