コンビニラブ
そして、
予告もなしに、再び姿を現わした由衣と、
まさか自分が修羅場を迎える日がくるとは、予想もしなかったアンは、

吉野との関係を疑ったまま、
女の敵でも見るような眼で、
激しく由衣を睨みつけた。


よっぽど、言ってしまおうかと思ったものの、

伸治を傷つけまいとする、
その強い想いが、じっと我慢をさせていた。


その様子を見て、どう思ったのか、

「こんな時に、ワケ分からないことに巻き込んで悪いっ!」

謝りながら、
いきり立つ由衣を、しっかりと押さえ込む伸治。


まるで、由衣を抱きしめているかのようにも見える、
そんな伸治の姿を
目のあたりにしたアンは、
締めつけられるような胸の痛みに襲われるのだった。


「ホントごめんな!」

その言葉に、

(どうして伸治くんが謝るの?)

納得のいかないアンは、

「いいの!あたしが勝手に好きなだけだから!」


つい、
勢い任せに想いを告げてしまったのである。



まさか、こんなカタチで告白することになるとは…

こんなハズじゃなかった。


そして、
あの番組中のアキラの心理状態が、
なんとなく解った気がするアンだった。

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