コンビニラブ
「うそ〜!!スゴ〜い!え?お父さんて何やってる人なの?」

「料理人。」

「ふ〜ん。板前さん?」

「…なら日本に居るだろうな、今。」

「!フレンチ?」

「そーゆーこと。」

「やだー!スゴいじゃん!本場で?」

「まぁ。」

「…あなたは何故、今ここに?何してんの?!」

「大学の途中からこっちにきて、それで」

「じゃあ何!フランス語ペラペラなの?」

「育った国だからね。」

「だから、そーゆー感じなんだ〜!気取ってるわけだよね〜!」

「気取ってるつもりはナイけど。」

「やっぱり違うよ!ただの年の功かとも思ったけど。」

「どう?ホレた?」

「ん〜。でも帰っちゃうんでしょ?」

「親父の店、後継がなきゃならないからね。」

「待って!だったら料理学校に行って、修業しなきゃじゃないの?」

「俺、不器用で料理はダメなんだ!食うの専門!」

と、自分の手を見つめながら、

「でも親父の店と味は、いつまでも残したいし、もっと多くの人に知ってもらいたいから、こっちでも経営学をと思ってね。」

「そんなに有名なの?」

「ちょいちょい、あっちの雑誌とかで紹介されてはいるけど…いつかは日本にも!全世界にチェーン展開ってのは…夢かなぁ。」

「…」

「その頃は、アンちゃんも超一流モデルになってて、うちの常連客になってたりしてさぁ!いつも予約でいっぱいだけど、由衣ちゃんになら特別に席を用意してやるよ!」
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