コンビニラブ
「それなら俺がいない方が話しやすいんじゃね?」

「なのでぇ。男の気持ちってやつも参考に聞かせてよ〜!」

「だって俺、たいして経験ないから、なんのアドバイスも言えないし。」

「そんなことないでしょ〜?」

「いーから、ゆっくり話聞いてやれよ。ちひろちゃんだって俺が居たら話づらいだろうし。」

「あ、そっか!ちひろは最初、伸ちゃん狙いだったんだった。すっかり忘れてた…」

「俺も忘れてた。」

「じゃあ、どーする?」

「あ、俺、ちょっと買い物したいから、先に帰っていーよ!ちひろちゃん待たせちゃうと、ホラ!なっ!」

「わかったぁ。で…何買うの?」

「え。…ちょっと。」

「怪しい。」



怪しいことなど何もない。

ただ、
今月末にやってくる、
由衣の誕生日のプレゼントを選ばなければならないと考えていた。


流行に疎い伸治は、
本当なら今日にでも、
由衣が、今、一番ほしいものを、探るつもりでいたのだが…

こういう状況になってしまったから仕方がない、

これから街にくりだし、
とりあえず、今流行っているものを調べに行くことにした。



「あれ?伸治くん。」


呼び止められ、振り返ると、
それは吉野だった。

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