コンビニラブ
そして、前に言っていた、

由衣の友達のちひろと
伸治の友達の吉野を
とりあえず、
友達として紹介する、飲み会の席が設けられた。


はじまってから何分も経ったないうちから、
ちひろのノリと、
吉野の大人な話術によって、
盛り上がっているように思えた伸治だった。


伸治がトイレから戻る途中、
廊下ですれ違ったちひろに、

「どう?楽しんでる?」

とたずねると、

「あたし、あの人あんまり…て言うか、気を付けた方が良いかも!」

と、意味深な発言が返ってきた。


「え?」

「ヤバい、もれそ〜。」


慌ててトイレに駆け込むちひろを横目に、足早に席に戻る伸治は、
少し手前で、その二人の様子を見守った。


話の内容は聞こえなかったが、
二人は楽しそうに話をしている。


そのうち、ちひろが戻ってきて、

「あの男、口が上手すぎ!」

と一言。


「なんだ、そーゆーこと?」

「なんだじゃないよ!由衣が飲みの席で、あんな風に盛り上がるのなんて珍しいんだよ!」

「でも、あのふたり、初めて会うワケじゃないから!」

「それにしても、こないだの飲みとは、えらい違いだからさ!」

「え?」

「あ。」
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