コンビニラブ
「前作と新作ふたつ揃ったから、友達に自慢してやろうと思って!」

「そっか。」

「このブランド高級だから、あたしにはシックリこないんじゃないかと思ってたから。」

「そんなことないだろ?」

「そ?じゃー良かった!」………




(あれは合コンの帰りだったのか…)

「でもさ、いかにも“彼氏がいまーす!”みたいな感じでさ!ネックレスとかジャラジャラつけてきて…でも、なんで、そこまでして来たのかが分からないんだよね〜。とっとと帰って行くしさぁ。」


(今日は確か、俺がやった方しかつけてなかったなぁ。)


ちひろの話など聞いていない伸治は、
もちろん、吉野に手伝ってもらったことは内緒にしていた。


まさかとは思うが、
そのことを吉野に、ポロっと言われでもしたら大変だと、

伸治が席に戻ろうとした時だった。


「ねぇ、あたしとあの人をくっつけようとしてる?」

ちひろは伸治を引き止めた。


「別にそーゆーワケじゃないけど。」

「今思えばさ、あれはあたしを見張ってたんじゃないかと思って。今日のために、新しい男に引っ掛からないようにって!」

「それはナイよ。」

「だって言われたよ。由衣が帰る時、今日は空けておくようにって!」

「え?」


伸治が今日のことを由衣に伝えたのは、
日付が変わった土曜日だった…
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