コンビニラブ
でも、水をあげなければ芽は伸びないはず…


(なんで、駅で会ったこと俺に言わなかったんだ?あいつ、吉野くんのこと…なワケないよなぁ…?)


疑いだすとキリがない。

すると、

これ以上、悩みの種が大きくならぬ様に心がける伸治は、

ここしばらく、意識的に接してきた由衣と、
少し距離をおくことにしたのだった。


さすがに、この変化に由衣も気がついたのであろう。


伸治の携帯には、由衣からのメールや電話が頻繁にかかってくるようになってきた。

そんな中、

ポツンと、ちひろのアドレスを見つける。


(ん?)


開いてみると内容はこうだ。


『この前は私がお泊りしちゃったから、由衣と離れ離れになっちゃったね!ごめんね!』


そして伸治も返信した。


『気を使ってもらってありがと。』

『そりゃー、あんだけメールのやりとりを見せ付けられちゃ、さすがの私も気がつくよ!邪魔しちゃったなあって!まだラブラブなのね〜!まさか、あのネックレス、ふたつとも伸ちゃんにがあげたわけじゃないよね?』


この文を何度も読み直す伸治。

なぜならば、
あの後、由衣にメールなど送っていなかったのだから…

< 197 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop