コンビニラブ
アンが自分のことを
どう思っているかなど、
考えたことの無い伸治は、

自分の気持ちがバレることで
アンに警戒されてしまうことを、恐れていた。


こんな二人では、いつになっても結ばれるコトはないであろう。


「どーする?乗ってく?」

「いーの?」

「あたしも、もう帰るだけだし、ねぇ?」

「じゃあ、俺、運転します。」


三人は、次回に期待しつつ、
パーキングへと向かうのだった。


それなのに、次回は無くなった…


数日後の記事に、
アンと伸治のツーショットが掲載されていた。


『ひと目も気にせず、堂々と…』


そんな文面が指す写真の伸治は、目を黒く塗り潰されながらも、
満面の笑みを浮かべているのがわかり、
自分でも恥ずかしいくらいだった。


『大丈夫?ごめん!油断した俺が悪かった!』

『伸治くんのせいじゃないよ!あーゆー場所にノコノコ、のん気に出て行った私も悪いんだから!』

『富士はそれぞれで見に行った方が良いな!』

…………………。

『しょうがないよ!次の場所にも姿を現わすだろうって仮説まででてるんだもんな!俺はしばらく止めとくから!』

『それは私でしょ!便乗したのは私なんだから!』

『でも楽しみにしてたのは、断然そっちの方だったし。』
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