コンビニラブ
「もしかして…あの現場に?」

「はぁい。ばっちり見させていただきました。」

「で、オーナーに?」

「もちろん。」

「ここだったかぁ〜!情報発信源。」

「マズかった?」

「恐い!東京は恐いな〜!」


そう言いながら、彼女が持ってきた商品をレジに通していた。


「あ、袋もスプーンもいらないでーす。」

「あ。」

「このまま持って上あがるから!」

「はい。」


コーヒーにメロンパンにヨーグルト。

(あれ?)


伸治はこのシチュエーションに覚えがあった。


「…バナナは?」

「だって無いんだもん。」

(もしかして?!)

伸治は彼女の顔をじっと見つめた。


「中にも無いんでしょ?ま、バナナはあってもなくても問題ないし!」

「…同じ人物?」

「え?」

「品物持たずに帰ろーとした…」

「!」

「やっぱり!わからなかった…化粧が違うから…」

「シー!」

「え?」

「内緒だよ!!絶対、絶対だからね!」


伸治は彼女の正体を確信した。
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