コンビニラブ
「それで分かるんだから、すっかり東京人だね!いつでも頼めるってわけだ!」

「今日、行って帰ったら、俺もっかい寝るから、そしたら忘れるなぁ、きっと!」

「…なーんか、トシちゃんより運転上手いかも!」

「おだててもダメです。」

「人の好意は素直に受け入れたらぁ。」

「それは時と場合によりますねぇ。」

「どんな時でどんな場合?」

「脅威を感じる時。」

「じゃあ、こないだの彼女は?」

「彼女じゃないから。」

「シー・ハー・ハーの彼女って意味!あの激しい好意は?」

「…あれから電話もメールもないです。もう来ないよ多分。」

「へー。」

「なに?」

「冷たいんだ〜。」

「あのねー、」

「ま、人のことはどーでもイイけど。」

「そうそう。」

「ちょっと、思ってた感じと違ったかも。」

「…たとえば?」

「さわやかサッカー青年で、優しい人。」

「そのとーりですけど。」

「動物にも虫にも優しくて」

「優しいですよ。」

「チャラチャラしてなくて、」

「全然してないよ!見てよ、このオーソドックスな感じ!」

「んー。もうちょいオシャレしてみたら?」

「…」

「ねぇ!今度洋服買いに行こうよ!あたし選んであげる!」

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