コンビニラブ
突然、吉野の家へ、お邪魔することとなった。


伸治の部屋も、あまり物がなく、いつも掃除してかたついているが、

彼の部屋は、
電化製品や照明に拘った、
音楽、映画、フィギアなどが並ぶ趣味満載の、
でも、きちんと整えられた
“館”のような空間だった。


「わ〜!吉野くんて何者?」

「コレクター?言えばヲタクかな。」

「イメージが違うけど…」

「伸治くんに拘りってないの?」

「俺?…いやー。あ、サッカーくらいかなぁ?」

「選手のことに詳しかったり?」

「まあ、有名な人なら。観るよりやってたい方だから!」

「見るからにスポーツやってますって感じだもんね。」

「そうっすか?」

「で、さっき言ってたテレビがコレ!」

「おっ!」

「2万でどう?」

「でも、」

「もちろん地デジ対応。でも俺には小さいんだよね〜」

「ホントにそれだけっすか?」

「もし、もっていって不都合があったら返してよ。返金するし!」

「…なんで2万円?吉野くんなら、そのくらいで困ってる金額じゃないでしょ?」

「捨てるにはもったいないし、俺が運ぶのも面倒だし、誰か連れてくるのもマズイしね〜」

「ん?」

「安西絵美里が居るでしょ。ここの階には。」

「…誰ですか?」
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