コンビニラブ
「あ、あたしが!」

「いーよ。」

「それじゃあ、何のために」

「次への活力のためですから。」

「じゃあ、あたしの分はあたしが」

「いーよ。」

「いーよ!」

「…じゃあ、こーしよ!俺の分払ってよ!由衣ちゃんの分俺払うから!」

「!うん!」

「ちょっと、急いでイイ?」

「あ、ごめん。」

「とりあえず俺払っておくから、今度、会う時にでも。」

「あ…!うん!」


なんとか、男としてのプライドを守りきったと思っていた伸治と、

次の約束にこぎつけたと思った由衣。


ふたりの間の温度差を、
お互いに、読み違えていた。
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