コンビニラブ
漫画に忠実でそっくりになデキに感心している伸治は、
初めてソレを観た由衣の感想が、自分に合わせてくれているだけではないかと、少し気になりながらも、
“おもしろかった”と言う言葉を信じることにした。
そしてふたりはパスタ屋で早めの夕食をとることとなった。
ファミレスよりも、ほんの少し、近い距離での食事と会話は、いつになく伸治に意識をさせる。
今度こそ、うまくやっていきたいと思うからこそ、
伸治も慎重だったのだ。
そして、
慎重に慎重を重ねたうえ、
付き合っていくうちに分かっていくであろうことはさておき、
これだけは知っておきたいと思ったことを、それとなく聞いてみた。
「由衣ちゃんは東京のどこの人?」
「ん?江東区。」
「え?ここなの?」
「うん。」
「なのに一人暮らし?」
「あ〜。お父さんが札幌の人で、家業を手伝うのに戻ったんだけど、あたしは東京生まれの東京育ちでしょ…いまさら東京離れるのなんてムリ!だから独りで残ったってわけ!」
「へー。」
「可愛そうなのは弟だったけど、高校生だから仕方ないもんね!」
「もう、ずっとこのまま?」
「東京の大学を受験するって頑張ってるみたい。そしたら親から、しばらくは一緒に住むように言われててヤバイんだよね…」
「安心じゃん。」
「…だって!…」
「ん?」
「…なんでもない。」
初めてソレを観た由衣の感想が、自分に合わせてくれているだけではないかと、少し気になりながらも、
“おもしろかった”と言う言葉を信じることにした。
そしてふたりはパスタ屋で早めの夕食をとることとなった。
ファミレスよりも、ほんの少し、近い距離での食事と会話は、いつになく伸治に意識をさせる。
今度こそ、うまくやっていきたいと思うからこそ、
伸治も慎重だったのだ。
そして、
慎重に慎重を重ねたうえ、
付き合っていくうちに分かっていくであろうことはさておき、
これだけは知っておきたいと思ったことを、それとなく聞いてみた。
「由衣ちゃんは東京のどこの人?」
「ん?江東区。」
「え?ここなの?」
「うん。」
「なのに一人暮らし?」
「あ〜。お父さんが札幌の人で、家業を手伝うのに戻ったんだけど、あたしは東京生まれの東京育ちでしょ…いまさら東京離れるのなんてムリ!だから独りで残ったってわけ!」
「へー。」
「可愛そうなのは弟だったけど、高校生だから仕方ないもんね!」
「もう、ずっとこのまま?」
「東京の大学を受験するって頑張ってるみたい。そしたら親から、しばらくは一緒に住むように言われててヤバイんだよね…」
「安心じゃん。」
「…だって!…」
「ん?」
「…なんでもない。」