コンビニラブ
#6
「5、4、3、2、1、ゼロ〜!タイムアップ!カンカンカーン!」

「…なに?いったい吉野くんは何がしたいんすか?」

「伸治くんのバイトが終わるの待ってたんだよ。知らなかった?」

「それは分かってた。で、なぜですか?って話だよ。」

「君の空いている日がいつなのかが知りたくて。」

「?」

「彼女ができて早々、申し訳ないのだが、ドライブにつきあってほしい。」

「はぁ?!」


そんな二人の会話を聞いていた若旦那が言った。

「なに。ふたりって仲いいんだぁ?」

「はい、特にここ最近!ね!伸治く〜ん!」

「まあ。」

「そして、お隣さんも。」

「ほー、そーなんだ?なんだか有り難いねぇ、宜しく頼むよぉ!あーゆー職業だろ。流行は詳しくても、世間知らずじゃ困るからさぁ!」

そして、

「でも、クルマは?」

「なんなら、うちのに乗ってけよ!」

「ホントですか!?なーんだ、レンタルの手間が省けましたよ!」

「またまた、うまいなー!わざわざココに話を持ち込んで、それが目当てだったんだろ?」

「あ、バレました?」

「いいよいいよ!乗ってきな!」

「ありがとうございます。」

「ったく、まいったなぁ!」

(ホント上手いよなぁ吉野くん)

「つーことで、運転よろしく!伸治くん!」

「…俺の断れない状況に付け込みましたね。」

「まあまあ。そー言わずに。」
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