着せ替え人形
頭の中が整理できずに、言いたいことだけ口走ってしまった。
それを聞いて彼女の顔が凍り付く。
「どういうことですか?」
動揺する彼女を見たら、余計に何を言うべきか分からなくなってしまった。
「…多分高宮から届いた本を読めば分かるよ」
少し冷たすぎるような気がしたけど、これ以上言ったら言い訳がましくなるような気がして…
苦笑いをしてその場を去ってしまった。
いつまでたっても言葉が足りないんだよな、自分。
これだから、いい年になっても
大学生のときから何も変われないんだよ…
心の奥が少しだけ痛んだ。