着せ替え人形
その話し合いの後、私はスタジオである彼の家に連れていかれ、適性テストと言う名の撮影会をすることになった。
彼の家は立派な一軒家で、話によると、いたる部屋を撮影用に改造したのだという。
今回の撮影場所は彼の寝室。
その部屋には照明やカメラがきちんとセットされていて、もはや人が眠る場所ではなくなっていた。
さすがにそんな本格的なセットを目の前にするとおじ気付いて、足がすくむ。
「じゃあとりあえず、ベッドの上に座って」
彼の指示に従い、カメラに顔を向けた、いまいち笑顔が作れない。
「やっぱりそうなるよな〜…」
そう呟くと、少し困った顔をして彼がこちらに近づいてきた。