着せ替え人形
「ごめんなさい、私…モデルなんて初めてなんで」
全てを言い終わる前に彼の唇によって私の口は塞がれていた。
最初は驚いて必死に彼を離そうとしたけど…
なぜだろう。
優しく髪を撫でて舌を絡められたら、落ち着いてきてしまった。
唇を離され意識が朦朧としている中、シャッター音が聞こえた。
「えっ!?」
驚く私を見て、彼は満足そうに笑った。
「いきなり撮るなんてズルいですよ!!」
「ごめんごめん。
でもすごくいい顔してるよ」
手渡されたデジカメのディスプレイを見ると、私じゃない私がそこにいた。