金色の花
「カイル様、そんなに奥深くまで進まれましては……」
「危険だとでも言いたいのか?」

薄く形の良い唇が皮肉な笑みを刻んだのも無理はない。

戦いはすでに終わっている。

王家に連なるものは、女も子供も一人残らず息絶えた。

広場では、彼らに忠誠を誓った者たちの処刑が、果てることなく続いている。

こんな状況の中で、どこにどんな危険があるというのか。
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