ジャンク・ジャンキー
「ほんとだけど」


 隠していてもしょうがないから。
 
 どうせみんな知る事になるだろ。

 俺だって「薬物依存症」やらなんやらだとでも
 思ってるのだろう。


「ほらね。それに相原の両親さぁ」

「薬物依存症」

 
 どうせこれが言いたかったのだろう。


 相原の両親さぁ「薬物依存症」なんでしょ。

 
 って。

 もうそんな事気にして無い。

 そんなことを言ったら嘘になるかもしれない。

 でもそう思ってなきゃ生きてけない。


「はっ?マジで」

「ありえねぇーろ」

「薬物依存症の息子かよ」

「こいつも薬物依存症だったりして」


 女子も、

 さっきは味方していた友達も、

 みーんな敵だ。


 半径一メートル以上近付くな、

 
 ってとこかな。
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