メトロポリタン・メロンティー・メロンシティ
鍋に水を入れ、コンロに火をつける。
早く沸騰しないかと、俺はカップラーメンのビニールを取った。
こんなものばかり食べてると、栄養が偏ってしまう。
そう分かりながらも、俺はこれを食すのだ。
さっきもいったけど、家を出てきたのだ。
つまり、金もなく、貧乏極まりないってわけ。

沸騰したお湯をカップラーメンに注ぎ、携帯電話で時間を確かめる。
貧乏だけど、携帯は別なんだ。
早く三分ならないかと、携帯をジッと見る。
引き出しを開け、割り箸を取り出し、口に加えた。
秒読みを始める。
三、二、一………
時間になり、割り箸を割った。
いただきます。
腹が減っていた俺は、あっという間に平らげた。


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