いちごみるく
「とにかくさ、ハルカさんと向き合ってみろよ。辛くても、俺がいるから。いつでもお前の事受け止めるから。」



そう言われ、また涙が出そうになる。



「新司...」



「じゃ、帰るか。」



そう言って立ち上がった新司は、私の手も取ってまた自転車の後ろに乗せてくれた。



新司の鼻歌を聞きながらの帰り道はすごく穏やかで、こんなに落ち着いたのは久しぶりだな、と思った。



「...ありがと。」



小さな声でそう言って新司の背中にまた顔を埋めた。



なんだか笑顔がこぼれてくる。



明日から...はる君とまた、向き合ってみよう。
< 109 / 135 >

この作品をシェア

pagetop