いちごみるく
そして次の日。



私が朝の準備を終えて、学校に向かうために家を出たときだった。



目の前に黒い車が一台止まっていて、中からスーツを着た人が出てきた。



「失礼ですが...藤枝奈南さんですか?」



30代...前半くらいの男の人が私にそう言ってきた。



「あ...そうですけど...。どちら様ですか?」



「私、こういうものです。」



そう言って差し出された手には、名刺が。



伊藤良雄≪イトウヨシオ≫さん?



あれ...?



この事務所ってはる君の...。
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