いちごみるく
その時だった。



私とはる君の視線が絡んだのは。



はる君は一瞬目を見開いたけど、少し微笑んで私を見つめながらまた口を開いた。



「はっきり言って、この報道について会見するつもりはありませんでした。みなさんには、いずれ本当のことを分かってもらえると思ってましたから。でも...



僕には真実を伝えたいと思う人がいます。」



はる君...?



私の鼓動は大きく波打っていた。



さっきから何度も鳴り響くカメラのシャッター音はもう、鳴り止む事を知らないほど。



そしてはる君は...



「大好きな人にです。」



とはっきり言った。...優しく微笑みながら。
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