いちごみるく
「う...うん。」



私はそう言って頷いて、俯いた。



でもその顔をはる君がそっと上に向ける。



「ちゃんんと顔見て。」



はる君はそう言って微笑んでくれる。



「俺さ...昔からずっとななちゃんのこと好きだった。初恋だった。」



私もだよ...はる君。



「ななちゃん以外に好きな人なんて考えられなかった。...なんでなのかな?あんなに小さかった頃の話なのにさ、ななちゃんとの思い出はハッキリ俺の中に全部残ってて、忘れるなんて無理なんだ。」



そう言ってくれたはる君は、少し照れ笑いをして私の手をギュッと握った。



「ななちゃんが...好きだよ。ほんとにほんとにほんとに大好き。うまく言えないけど...これが俺の12年...いや、12年以上の想い。」
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