いちごみるく

電話

あれからいろいろあったけど、みんなと別れて真っ直ぐ家に帰った。


今はまだご飯前。



「お風呂先に入ったら?」


おばあちゃんにそう言われた。


「うん。今入る。その前にただいま言わないと~。」


そう言って私は隣の部屋に行き、部屋の隅にある仏壇に手をあわせた。



「お父さん、お母さん...ただいま。」仏壇に置かれている両親の写真に向かってそう言った。



私がおばあちゃんと2人暮らしの理由...それは両親を揃って事故で失ったから。ついでに、はる君のことをあまり覚えていない理由っていうのもこのこと。



すごいショックを受けて、あまりその頃の記憶がない。


はる君と別れたのは、その年の夏で、事故は初雪が降った頃だった。
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