いちごみるく
私が首を縦に振ると、新司は私を軽々と持ち上げて、部屋まで連れて行ってくれた。



そして私をベッドに座らせ、



「ばあちゃんいないのか?」



と言った。



私も知らないけど...いないみたいだな。



「うん...。多分。」



声を振り絞って、そう一言言った。



「そっか。」



そう言った新司は、私の隣に座って頭を撫でてくれた。



頭を撫でる新司の手から、優しさが伝わってくる。



「な...んで...新司は...私に...優しくしてくれるの...?」
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