§Cherish§
耐えきれずに洩らした甘い声、
動きに合わせ、大きく反る躯。

『***…』
各務君が、私を名前で呼ぶ。

「…なぁに?」
『もう一回…いい?』

切なそうな表情を浮かべて訊く
彼が、堪らなく愛しい。

「…遼太郎…」

私も、名前で呼び返すと、
彼はやっぱり穏やかに微笑み、
私の中から指を引き抜き、
彼自身で、私を深く貫いた。

それだけで、もう蕩けてしまい
そうだから、彼が動き出すと、
一気に昇りつめそうになる。

少しずつ薄れていく意識の中、
遼太郎が果てるのを感じた。

とても満たされた気分……
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