キミの目に映るもの
あの後、わけのわからないまま教室に戻り、千夏に散々誰なのか聞かれた。
とりあえず、
あたしの気になっている人
とだけ言っておいた。
…千夏うるさかったなぁ。
そして今は授業中。
静かになるとやっぱり彼の事を考えてしまう。
またねって…また話せるのかな?
じゃぁその、またっていつなの?
そんなことは、一瞬で頭から離れた。
綺麗な茶色の髪は
近くで見ると眩しくて。
近くで見た彼の瞳は。
ありえないくらい綺麗だった。
そしてやっぱり、澄んでいて。
…一切、表情を変えなくて。
なんとかしたい気持ちが、頭の中いっぱいに広がる。