キミの目に映るもの
Ⅲ
「わぁーっ!綺麗ー!」
ついて行った先は屋上。
初めて入ったことにドキドキしつつ、
回りながら景色を見渡していた。
「夕焼けのここは、本当に綺麗だよ。」
そう言って、景色を見つめるその瞳は…真っ暗だった。
「どうして…?」
あたしは思わず、彼の目尻の辺りに指をおいた。
「どうして、真っ暗なの?」
あなたのことが、知りたい。
そう思ってしまったから、
あたしは自ら望んで。
ためらうことなく。
暗闇へと、
「俺の話。聞いてくれる?」
踏み出したんだ。
馬鹿かのかな?
だけど、キミの笑顔が見れるなら。
あたしはキミの力になる。