キミの目に映るもの
ザワザワ
その時、ちょうど5組が体育から戻って来たらしく、あたしのクラスの前を通って行く。
…探してしまう自分が嫌になりつつ、廊下に向ける瞳。
…あ、いた!
綺麗な髪…間違いない。
「……っ!!」
目が合う。
ただ、それだけなのに。
こんなにも熱くなるカラダ。
目が合う。
ただ、それだけなのに。
脈が激しくなる、この心臓。
あまり働かない脳が唯一教えてくれた、それは。
片想いの始まりだ。