運命～あなたとわたし～

教室に戻ると次は教科書を運ぶらしい。
先生が
｢出席番号偶数の人運んできてー｣
と、言った。
優香は38番。
えーまじでかぁ・・・
しゃあなしで教科書を運びに行った。
あーだやいだやい。
ふと、後ろを向くと誰かいた。
えーと・・・え！？成宮くんだ。
またもや偶然な・・・
偶然ってあるんだね。
たぶんきっとこれが運命の始まりだったのかもね。
私は予想もしなかったよ。
和樹は予想してた？してないよね？
それは今でもわからない。
｢重っ｣
優香は思わず声に出してしまった。
誰にもみられてないかきょろきょろすると成宮くんがひそかに笑ってた。
えー笑われた？！笑
優香はとりあえず笑っといた。
教室に戻ると教科書配れといわれた。
国語配るかあーと思い教科書に手を伸ばした。
何か温かいものが手に触れた。
ん？あー・・・
成宮の手だった。
優香はどうしていいかわからなかったから
｢あ・・・ご、ごめん。｣
と、言った。
すると成宮は、
｢別にいいよ｣
と、話してくれた。
今思えばあなたはこのころから別にばっか使ってたのかな？
話した後こんなことを思った。

声も意外と低くカッコいい・・・
なんかどきどきするよ？
なんだろこの気持ち…
この気持ちはなんだろ？
もしかして…まさか…
でも…ないないない！
これが恋って？
ドキドキするし・・・
恋なのかなぁ？

七瀬優香、１３歳。
中学校入学式で恋に落ちました。

そしてこれがあの運命の恋の始まりだったね。
ね？和樹？