先生愛!



「いっ,いいえっ…!ななな,なんにも…ありませんっ!!」

本当に,心の中が読まれてしまいそうで必死に顔を横に振った。


はぁ。まだ頭がふらふらする。







「少しでも,痛みが紛れるように,違う足をさすってあげますよ。」

そう言って,私の返事も聞かずに
私の足に手を這わす。







ゆっくりと撫でる速度と,やつの手の温もりから,優しさが伝わってくるような気がした。









本当は,優しい人なんじゃないの…?









そんな強がって,

わざと冷たい仮面を被っているだけなんじゃないの…?







『素直になれよ。』



さっきの言葉が頭をかすめる。





素直っ…か…







私は,もしかしたらやつに心惹かれてるのかもしれない。


必死に,自分の中でブレーキかけてただけなのかも。

認めたくないってゆうか,
好きになる事で辛い思いをしてしまう事から逃げてしまっているとゆうか…

あまりに完璧なやつに惹かれてる事を否定してるだけとゆうか…



素直になれない自分が,強がっているだけ……?



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