先生愛!
手術が終わったにも関わらず,未だ絶食中の柊しおり,17歳。
カーテンの隙間からみえる,向かいのおばさんが夕食の食事してるのを指をくわえてみてないと駄目なんだ…。
只今,18時。
はぁ。
お腹すいた…
惨め…。
足は痛くとも,腹は減る。
目に涙を溜めて,子犬のように,鼻を鳴らした。
「柊さ―ん♪こんばんは。手術お疲れ様です!」
カーテンの影からひょこっと看護士さんが現れた。
名札には,『田原』の文字。
!!!
担当の田原さんだぁ…!可愛いぃっ!!
「担当の田原です。遅くなってごめんなさいね。」
「よろしくお願いしますっ!」
しかも田原さん,どことなくゆきに似てる~!!
目が大きくて,長い髪を後ろで結っている。
「じゃあ,血圧計りましょうか。」
そう言いながら,血圧計を私の腕に巻く。
「柊さん,高校生?」
血圧計のポンプを押しながら田原さんが訪ねる。
「はい!2年ですっ!」
「じゃあ,私の弟と一緒だっ!どこの高校?」
「精華高校ですっ。」
「精華高校!?すご~いっ!頭良いんだね~!」
「いやいや…そんな事ないですよっ!」
思わず照れてしまった。