先生愛!
左足がズキズキ痛む。
「…いたぁい…。」
何とか点滴のコロコロ転がる棒と,右足に体重を預けて歩く。
何か,ゾンビみたい…
ホラー映画に出てくる,足を怪我したゾンビみたいな歩き方。
必死にトイレ目掛けて,前進する。
危ないっ!!!
点滴のコロコロの棒に引っかかって,よろっとよろけてしまった。
「おいっ!!!無理するなっ……!」
よろけた私をがっしりと受け止めてくれたのは…
「せんせい……」
またドキッとする。
「まだ立っちゃ駄目だ。車椅子で動けと言われただろう!!」
「でも,看護士さん呼ぶの悪い気がして…」
やつ……尾上先生は,トイレまで私を連れて行ってくれた。
「あのっ……!出て行ってもらえますか…?」
トイレについてもボーっと立っているやつ…先生に言った。
「あぁっ,うん…出て行きますよ,そりゃ!」
そう言ってドアを閉めた。
足の付け根に包帯を巻かれているので,下着を下ろすのもひと苦労。
終わって,トイレを出ると先生は外で待っていてくれた。
そして,ベッドまで運んでくれた。