先生愛!



「ありがとう…ございますっ…」

消えてしまいそうな声でお礼を言った。






嬉しかった。







まさか来るなんて思わなかったから。







あと,2回しか会えないと思ってたから。







1回増えたね…


顔がまっピンクに染まった。







「これ,手術の時に外したまま,付け忘れてたんですよ。」


そう言って,私の左手に患者を識別するバーコードのついた腕輪をはめた。







何か…指輪交換みたい…?







腕までまっピンクになっちゃいそう。







変な妄想を膨らませた頭を,ふるふるっと振った。







「では。もう立っては駄目ですよ。おやすみなさい。」


そう言ってカーテンを閉めて出て行った。








おやすみなさい…だって…


ひとりで勝手ににやけた。






もう,心臓が,もちそうにありません…



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