先生愛!



美砂を迎える為のお菓子を用意した後,読みかけていた漫画をよんだ。











「しおり~っ!!元気ぃ~!?」

美砂がひょっこり顔を出した。

「美砂ぁ!!会いたかったよぉ~!!!」




私達は久しぶりの再会に抱き合った。



「これ,少しだけど。食べてっ!!」

そういって,アップルパイを買ってきてくれた。

さすが美砂。私の大好物をちゃんと,覚えくれている。


「はぁ~!それより大変だったよ~!!迷った,迷った!」

ハハハッ,と美砂が笑いながら椅子にどかっと腰掛けた。


「ごめんね,わざわざ,遠いのに…」


「いやいや!!全然っ!!しおりと会いたかったしっ!」








私達は沢山話をした。
今までの思い出や,馬鹿やった話,
夏休みの間の出来事とか…


やっぱり,友達といるのは楽しいよ…



昨日も思ったけど,自分がこうして入院して不自由になってみると,改めて友達の大切さを知った。






ケラケラ笑っていた雰囲気が一変して,美砂が真面目な顔をして切り出した。


「しおり…報告があるんだ…」







この顔…
この美砂の顔……前にもみた事ある。

普段,暗い顔をしない美砂。
一度だけ,体育館で見せたあの,切ない顔と同じだ。




「どう…したの…?」

私は恐る恐る尋ねた。



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